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通勤服の規定である「オフィスカジュアル」というワード。最近では、カジュアルフライデーを導入する企業も増えて来ました。企業や職種によって考え方が異なるため、「これが正解」という明確な定義付けは難しいですが、一般的には何をもってして「オフィスカジュアル」と呼ぶのか、曖昧でよくわからないという人も多いのではないのでしょうか?
ここでは、ウェブマガジン「Nstyle」を運営するスタイルプロデューサーの廣瀬規子さんにアドバイスをいただきながら、その基本的なルールを確認しつつ、オフィスカジュアルにふさわしい服装をご紹介します。
スタイルプロデューサー 廣瀬規子さん
航空会社の客室乗務員から、ジョルジオ アルマーニ ジャパンに入社。その後、タレントのスタイリストとして活動。現在は、ファッションやビューティー、ライフスタイル情報を発信するウェブマガジン「Nstyle」を運営するかたわら、「女子力」を提案するスタイルプロデューサーとしてイベントや商品のプロデュース、ファッションブランドコンサルティングをはじめ、雑誌・ラジオ等でも活躍している。▶Instagram
「その言葉どおり『オフィスで仕事をするにふさわしいカジュアルスタイル』のこと。会社の業種や社風、部署によって異なりますが、社会人としてのマナーを守りつつ、制服やスーツではないカジュアルさを取り入れたオフィスでのファッションスタイルをいいます」
「フォーマルすぎず、ビジネスの場にふさわしい適度にカジュアルな服装」というのが、オフィスカジュアルの一般的な考え方だそう。上品で清楚な雰囲気が漂う、いわゆる「きちんと感」が求められる服装を指すことが多いようです。
規定の制服やスーツの着用を義務付ける企業が多かったひと昔前と比べ、比較的自由なコーディネートが許されるようになったため、おしゃれ好きな女性にとってはうれしい一方、ただの普段着でもフォーマルでもないことから、逆に何を着たらいいのかわからないというのもうなずけますね。
「カジュアルといってもオフィスでのスタイルなので、大きく気を付けることは『清潔感ときちんと感』『露出しすぎない、派手すぎない』ということです」
オフィスカジュアルのポイントはこの2点。でも、いまいちOKラインが曖昧…ということであれば、まずはNGポイントを押さえてみるのはいかがしょうか。一般的な最低限のルールを確認し、アイテム選びの参考にしてください。
「やたらと透け感のある物や露出が多い物、体のラインが出すぎる物に気を付けましょう。短すぎるパンツやスカート、逆にマキシスカートなどの長いアイテムもカジュアルになりすぎるのでNGです。ノースリーブの場合は、カーディガンやジャケットなどの羽織物も忘れないようにしたいですね」
ビジネスの場では、過度な女性らしさを出すのは好まれないので気を付けましょう。夏場でもなるべく肌が隠れる物をチョイスし、ジャケットなどの羽織物を用意したいところ。
また、オフィス内などで上着を着ない場合、薄着のために下着が透けてしまうのも要注意。キャミソールなどのインナーを着用するのがマナーです。暑い時期も油断は禁物!
「シワやヨレヨレの洋服は、だらしない印象を与えてしまうので注意が必要です。なるべくシワになりにくい素材を選ぶか、アイロンをかけるなどしておきましょう」
だらしない印象を与える服装は問答無用にNG! さらに、一見して普段着な印象を与える素材は好ましくありません。カジュアルアイテムの代表ともいえるデニム素材や、シワの寄りやすい素材はできるだけ避けてください。また、ダメージ加工が施されたアイテムなど、ルーズなデザインの物もNG。だらしない印象を与えないというのが鉄則と覚えておきましょう。
ビビッドすぎるカラーや、アニマル柄などの奇抜なデザインの服は避けましょう。モノトーンコーデがいいというわけではありませんが、できれば悪目立ちしないベーシックなカラーや、デザインのコーディネートがベター。清潔感を感じさせる服装を心掛けてください。
スニーカーやつま先が見えるオープントゥのサンダルは避け、極力シンプルで上品なデザインのパンプスなどをチョイスすると好印象。また、あくまでも「仕事をする格好」というのが大前提なので、動きづらいハイヒールや華美なデザインの物もふさわしくありません。
「髪型、メイク、ネイルもファッションのうち。スーツではないからこそ、オフィスにふさわしく爽やかな物が好ましいです。アクセサリーもなるべく控えめな物に」
アクセサリーを身に着けるのであれば、シンプルで華奢な物を選びましょう。目立つ派手なデザインや鮮やかすぎるカラーの物はNGです。また、ビジネスのシーンで帽子をかぶるのは厳禁!ヘアアクセなども控えるようにしましょう。
TPOによって求められる服装は異なりますが、どんなシチュエーションにもマッチする鉄板のオフィスカジュアルコーデを用意しておくと失敗がありません。
「トップスは、シャツやブラウス、カットソーなどがふさわしく、シンプルなデザインでシワになりにくい物を選ぶといいでしょう。ワンピースも清潔感、きちんと感がある物であれば活用したいところ。色は、ブラック・ホワイト・ベージュ・グレー・ネイビーなど、ベーシックな色を基本に、2色以内(多くて3色まで)でまとめると、すっきりした印象になってきちんと感が出ます。さらに、サイズが自分に合っていることも清潔感やきちんと感につながる重要なポイントですよ」
さらに、わかりやすくきちんと感を演出したい時には、襟付きシャツやブラウス、カットソーが最適だそう。合わせるアイテムによって、やわらかい印象にもカッチリした印象にもなるため、1着持っておくと重宝します。色はベーシックカラーを基調に、清潔感を与えるようなカラーであれば問題ないようです。
また、柄に関しては、細めのストライプといった目立たない柄であればOKですが、着回すことを考慮すればなるべく無地の物を選んだほうが便利でしょう。
シャツやブラウスにマッチするボトムスを用意しておきましょう。
セットアップでもOKですが、気を付けるべきは素材とシルエット。体のラインが出るようなタイトな物は避け、シワが寄りにくく動きやすい長めの丈の物をチョイスしてください。
スカートであれば、流行のミモレ丈を含むひざ丈以下の物がベスト。マキシ丈やロング丈は避けましょう。
パンツに関しては、張りのある素材を選んで。テーパードパンツやスラックスパンツあたりがgoodです。
「シューズは、パンプスであればヒールは高くても7cmくらいまでの物が好ましいです」
服だけでなく足元も抜かりなく。靴は、シンプルなデザインで動きやすく、低めのヒールのパンプスであれば間違いありません。なお、素足に合わせるのはNGです。肌色に近いストッキングを合わせるのがスマート。
客先など、オフィス外に出る機会が多いのであれば、ジャケットを持っておくのがビジネスの常識。上記のコーデに合う、プレーンなデザインとカラーの襟付きジャケットだと1着で事足ります。タイトすぎずルーズすぎずのジャストサイズを選びましょう。
「ビジネスでも、見た目から受ける印象は非常に大切です。オフィスカジュアルとはいえプライベートな場面でのファッションではないので、流行の物を身に着けるというよりは、先輩や上司、お取引先の方々に信頼してもらえるようなスタイルを前提としてコーディネートすると、イメージがわきやすいでしょう」
個性を出しちゃダメというわけではありませんが、オフィスカジュアルは「ビジネスの場にふさわしい服装」というのが大前提。しかし、明確なルールがないので、一概に「これ」といえないのが難しいところです。
毎日の通勤服として身に着けるのであれば、まずはここで紹介したような鉄板のアイテムをそろえておき、様子を見て徐々にバリエーションを増やしていくのが賢い選択かもしれません。
初めはミニマムなおしゃれを楽しみつつ、徐々に自分らしいオフィスカジュアルを見つけていきましょう。
Text&取材:EDIST.+one編集部
画像: EDIST. CLOSET
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取材・文/EDIST. +one編集部
画像出典:EDIST. CLOSET
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