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暖かくなるにつれて、気になる脇の下の汗じみ。
せっかくお気に入りの服を着ていても、汗じみのせいでテンションが下がってしまうこともありますよね。汗じみが気になって、普段から汗じみが目立たない色ばかり着ているという人もいるのでは?
そこで、「脇汗を気にせずファッションを楽しみたい!」という方に向け、脇の下のケアや汗じみを目立たなくする工夫をご紹介! 2回にわたってライオン株式会社のヘルスケアマイスター・芳賀理佳さんに教えていただきます。
▶︎後編(ケア編)はこちら
ライオン株式会社 ヘルスケアマイスター 芳賀理佳(はが りか)さん
くらしを彩る製品の香りの研究・開発、および身体洗浄剤・制汗剤の開発に携わって約25年。「ライオン快適生活研究所」が中心となってくらしに役立つ生活情報を提供するメディア「Lidea」にて、からだの健康・衛生・美容に役立つ情報を紹介しています。
気温が上がったり、ちょっと動いたりしただけで、じんわり感じる脇の下の汗。けれども、実は脇の下がかく汗は「全身の汗の1%」なのだそう。
では、なぜ私たちはこんなに脇汗が気になるのでしょう。それには、こんな理由があるそうです。
「人間が汗をかくとき、一番最初に出てくるのが脇の下とひたいなんです。特に脇の下は洋服で密閉されていることもあって、汗が溜まりやすくなってしまいます。そのため、全身の1%とはいえ、汗をかいたことを感じやすくなるんです」
また、脇の下の汗が気になる理由にはもうひとつ、体の構造にも原因があります。
「脇の下にある汗腺には『エクリン腺』と『アポクリン腺』という2種類の汗腺があります。エクリン腺は唇やまぶたを除く全身にあって、ここから出る汗の約99%は水。役割は体温の上昇を防ぐことです。一方のアポクリン腺は、脇の下のほか、乳首や陰部など体毛のある特定の場所にあるもの。汗の役割はフェロモンの名残ともいわれていて、汗の成分もエクリン腺とはちょっと違います。アポクリン腺から出る汗の中にはたんぱく質やミネラル、脂肪、糖質などが含まれており、これらが細菌に分解されることで、より強いにおいが発生しやすくなってしまうんです」
確かに、脇の下に汗をかくと、洋服の汗じみはもちろんにおいも気になりますよね。芳賀さんによると、気になる汗の対策には普段のケアも大切だそうです。
どんなに気を付けていても、汗はかくもの。どうせなら「きれいな汗」をかきたいですよね。そこで、普段から実践したい3つのポイントを教えてもらいました。
1 水分をきちんととる
「汗をかきたくない」という理由から、水分をとるのを控える人もいるかと思います。芳賀さんによると、それは「絶対にNG」とのこと。
「汗には体温調節という重要な役割があるので、いくら水分を控えても体温調節中枢が『汗を出せ』と指令すれば汗は出ます。このような状態のときは血液が濃縮されてしまうので、ベトベト汗になってしまうこともあるんですよ」
水分不足は脱水症状も引き起こします。しっかりと水分をとり、サラサラの汗を作りましょう。
2 適度な運動や入浴で汗腺を鍛える
現代人は、運動不足やシャワーのみの入浴、エアコンの利いた室内にいることが多く、汗をかく機会が減っているといいます。
「汗腺には、発汗前の汗からミネラル分をろ過して身体に再吸収させるという働きがありますが、その機能が低下すると、ミネラル分の多いベタベタ汗になってしまいます。適度な運動のほか、夏でも湯船に浸かるなどして汗をかき、汗腺を鍛えておくことが大切です」
3 バランスのいい食事を心掛ける
汗は体から出るもの。よって、ベースとなる食事に気を付けることがやはり重要です。芳賀さんのおすすめは「和食」。
「野菜や果物、お魚、海藻類など、日本人が昔から食べてきた食品は、酸化によるにおい物質の発生を防いだり(ビタミンE、ビタミンC、カテキン、ポリフェノールなど)、体内で乳酸などの発生を抑えたり(梅干、海藻類など)、腸内環境を整えてにおい物質の発生を抑えたり(食物繊維、オリゴ糖など)してくれるので、実は体臭予防にも良い食品なんです」
脇汗が気になる理由、爽やかな汗を作る方法について、芳賀さんに解説していただきました。お肉中心の偏った食事や無理なダイエットは、汗や体臭の原因になってしまうので禁物ですよ。
後編では、「洋服の汗じみを目立たなくする具体的なケア方法」についてご紹介!
取材&Text:EDIST.+one編集部
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画像出典:EDIST. CLOSET
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