EDIST. +one
春から新しい環境へ変化し、やっと仕事内容に慣れてきた頃に、今度は人間関係に悩まされている方も多いのではないでしょうか。
押し付けがましい上司、性格の合わない同僚、教えても中々理解してくれない部下…ここからは、3回に渡り【人付き合い編】と言うテーマで、メンタルトレーニングをご紹介していきます。
宝塚歌劇団にて、花帆杏奈の芸名で14年間娘役として舞台で活動。退団後、ヘアアクセサリーブランドに入社。店長を経てスーパーバイザーに就任し、店舗運営に携わる。自身の経験から内面からの自信を持つことの大切さを実感し、メンタルトレーニングを学ぶ。現在は「ビューティープラスメンタル」など、女性向けのセミナー等を中心に活動中。企業研修などを含めて、3,000人以上のトレーニング実践経験がある。
▶︎元宝塚のメンタルトレーナー・酒向杏奈のblog「自己肯定ビューティ学」
まずはじめに、私の経験を例にお話していきます。
私は過去に、よく言う”良い子ちゃん”になろうと頑張っていた時期がありました。
でも、現実はそのように理想的にはいきません。
そんな理想と現実とのギャップから、宝塚歌劇団に在団していた頃は、よく人間関係のストレスで胃腸炎になり、点滴をしながら舞台に立つ事もありました。
今、分析すると”感情の扱い方”が間違っていたと明確に原因がわかります。
皆さんは”自分の感情”にちゃんと目を向けたことがありますか?
ぞんざいな扱いをしていませんか?
講座で、実際にこんなご質問をします。
質問:「もし街中で急にテレビ番組のインタビューを受けて、『最近あった面白い話を3分間でしてください!』と無茶振りをされたとしたら、皆さんはどんな感情が湧きますか?」
「緊張する。ドキドキする。不安・・・」などの”感情”が湧いてきたと答えてくださる方が多いです。
「その感情は、いつから湧いてきましたか?」と言う質問には、「当てられたときから」「人前に出てきたときから」などそれぞれですが・・・
その次に「それは、こう感じよう!と頭で司令してから出てきましたか? それとも、自然と出てきましたか?」と聞くと、「自然と出てきました!」という返答をほぼ100%の確率で頂きます。
これが1つ目のポイントになります。
例えば、子供の頃は、下記のように感情と行動が直結していたと思います。
【子供】
楽しいから→遊ぶ!(感情=行動)
嫌いだから→食べない!(感情=行動)
でも、大人になると感情をコントロールしたくなります。
↓↓
【大人】
ムカつくけど→大人だから→怒っちゃいけない。(感情→理性→行動)
好きだけど→太るから→食べちゃダメ。(感情→思考→行動)
感情の後にくる”思考”や”理性”を優先して行動しがちになります。
例えば、過去に「緊張して、失敗した。」という経験があると、「緊張=悪いもの」と感情を評価するようになってしまうのです
。そして、緊張した時、それを思考で抑えこもうとします。
そもそもコントロールできないものをコントロールしようとすることで、脳の中で「感情と思考の不一致」状態が起きます。
その摩擦が起きることで、過緊張を起こしたり、ストレスが生じます。
体がガチガチになる。頭が真っ白になる。喉が閉まる・・・といったように、行動に影響を及ぼします。
この”感情と思考の不一致”を起こさないためにメンタルトレーニングでどうしていったら良いかを事例を使ってお話しさせて頂きます。
ここからは、実際にストレス相談に来てくださったAさんのお話です。
上司の威圧的な態度や性格がどうしても「嫌い」「苦手」だったAさん。
しかし、A「いやいや、嫌いなんて子供みたいなこと思っていないで、好きになるよう努力しよう」と一生懸命楽しく会話しようとしたり、必死で共通点を見つけてみようとしてみました。
しかし、3ヶ月ほど経つと会社に行く前に胃痛が起こり、会社に行きたくないという状態になり、最終的にはストレス性胃炎になってしまったということでした。
そこでメンタルトレーニングで、何をしていただいたかというと・・・
自分の感情を意識してみると、上司の顔を見ただけで「いやだな」「緊張」「怖いな」「苦手だ」「不安」などなど、たくさんのマイナスの感情を感じていたそうです。
今までは、そんなネガティブなことではいけないとか、マイナスの感情は悪い、弱いものだと思っていたAさん。
マイナスの感情を抑え込もうとしたり、フタをするように見ないようにしたり。
そこで、評価しない習慣を意識づけてもらいました。
「いや」は「いや」「緊張している」は「緊張している」「怖い」は「怖い」
と自分の感情を評価せず、受け入れる習慣をつけてもらいました。
そして最後に、
「苦手だけど、挨拶はちゃんとする」「緊張するけど、緊張しながらでも話しかける」
「怖いけど、自分の意見を一つだけ言ってみる」といったように。
これまでは、上司の顔を見ただけで勝手に出てくるマイナスの感情を悪いと思い、
そんな自分にもダメだなと否定感を感じ、余計に萎縮してさらに毎日自分にバツをあげている状態でした。
それでは、自分を責めてストレスを加速させていく一方ですよね。
しかし、感情に思考を合わせて行動を続けると、
「怖いけど、意見が言えた!」「緊張しながらでも、話しかけれた!」
という「緊張や怖い、不安の経験値」が増えていくことで、自分にOKを少しづつあげることが増えていきました。
すると、徐々にその上司と仕事することが、苦ではなくなり、胃痛も良くなっていったのです。
3ステップをまとめていきます。
感情=サインです。
心の自然な反応である感情に、良いも悪いもないんです。
自分だけは、一番の理解者になって、心のままの感情に耳を傾けてあげましょう。
ここでお伝えしたいことは、私たちが考える「メンタルが強い」というのは、
ポジティブでい続けることでも、いつも前向きで明るいことでもありません。
どんな自分でも、どんな感情を感じていたとしても、例えマイナスの感情だったとしても、
ありのままの自分を受け入れ、目標やなりたい自分に向かって行動を起こし続けられることなのです。
ということで、今回の【WORK】〜感情日記〜にトライして、
まず明日から毎日”自分の感情に耳を傾ける癖”を付けましょう!
感情の言葉を5個以上入れて、日記を書く。
NG:
10年ぶりに会った友人と新しいレストランに行って○○を食べた。(出来事日記❌)
OK:
新しいレストランで待ち合わせで行く前からワクワクした。
10年ぶりに会った○○ちゃんが綺麗になっていて少し劣等感を感じたが、話していると共通の話題も多くて楽しかった!料理も美味しく、内装も綺麗でとても満足。また行きたいと思った。
(感情日記⭕️:ワクワク、劣等感、楽しい、美味しい、満足)
感情の言葉:例
〈プラスの感情を表現する言葉〉
嬉しい、楽しい、安心、リラックス、冷静、爽快、期待、ドキドキ、得意気、優しい、
スッキリ、満足、興奮、面白い、好き、誇らしい、幸せ、ワクワク、達成感、充実感、ウキウキ
〈マイナスの感情を表現する言葉〉
悲しい、切ない、辛い、ショック、恥ずかしい、つまらない、寂しい、イライラ、惨め、嫌い、
がっかり、ムカつく、心配、怖い、飽きた、不安、悔しい、情けない、びっくり、苦しい、面倒くさい
※参考にピックアップしましたがこれ以外でももちろんOKです。
ステップ1の「自分の感情に気づく力」をつけて正しい感情の扱い方をすれば、
自分でも出来るストレスケアが身に付けられて、どんな環境に行っても怖いもの無しです!
ブレない私(自分)を手に入れて、円滑な人付き合いのできる大人女子を目指しましょう♪
Text:酒向杏奈
大人の女性たちのお悩みに寄り添う、
“EDIST. CLOSET(エディストクローゼット)って??”
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取材・文/EDIST. +one編集部
画像出典:EDIST. CLOSET
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