スリープマスターが提案! 疲れを残さず美しさをキープする質の良い睡眠のとり方<前編>

疲労回復や細胞の再生にとって、なくてはならないのが睡眠。質・量ともに良い睡眠をとることが求められていますが、仕事や子育てに忙しい女性にとって、十分な睡眠時間を確保するのは難しいですよね。一方、いくら睡眠時間が足りていても、睡眠の質が良くなければ意味がないともいわれています。

そこで、今回は前・後編にわたって、大人女性の美容と健康を保つ良質な睡眠のとり方を、東京西川のスリープマスター・速水美智子さんに教えていただきます。

 

今回お話を伺ったのは…

東京西川(西川産業)営業統括本部 営業戦略部

速水美智子(はやみ みちこ)さん

東京西川、日本睡眠科学研究所認定のスリープマスター。寝具を選ぶ上でのコンサルティングや、良質な睡眠環境にまつわるアドバイスを行うなど、睡眠のプロフェッショナルとして活躍している。

 

まだまだ謎がいっぱい! 睡眠が体に及ぼす影響とは?

 

毎日当たり前のようにとっている睡眠。たっぷり寝たつもりでも疲れがとれない、就寝中に何度も起きてしまう、朝すっきり起きられないなど、睡眠にまつわる悩みを持つ人も多いと思います。そもそも睡眠は私たちの体にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

 

「実は、睡眠はまだまだ謎が多く、『人はなぜ寝るのか』というのは解明されていない部分が多いのです。ただ、睡眠をとることによってどんな影響があるのかはわかってきています。例えば、寝ているあいだに成長ホルモンが分泌されることで体のメンテナンスが行われたり、食欲をコントロールするホルモンが調整されるので食べすぎを抑えてくれたりします。

 

ダイエットというと運動や食事に重きを置きがちだと思いますが、実は睡眠をしっかりとることも大切なんです。もうひとつ、睡眠はメンタルに与える影響も大きいといわれています。日中イライラしやすい、集中できないというのは睡眠不足が原因のことも多いので、しっかり眠ることで落ち着いたり、集中しやすくなったりもします」

 

睡眠というと、体を休めるというイメージが強いですが、速水さんによると、同時に脳を休める役割も担っているといいます。

 

「『レム睡眠』と『ノンレム睡眠』という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、これは睡眠の深さを表しており、レム睡眠は眠りが浅く、ノンレム睡眠は眠りが深い状態。睡眠中はこれを4~5回繰り返していて、レム睡眠中は脳が活発に働いており、ノンレム睡眠には脳を沈静化する役割があります。

 

必要な睡眠時間は、個人差はあるものの7~8時間が平均といわれていて、それ以上寝ていても日中眠気を感じる場合は、寝ているつもりでも睡眠の質が悪く、体や脳がきちんと休まっていなかったということもありえます。ですから、睡眠の質を上げるというのはすごく大事なことなんです」

 

寝る数時間前から準備を・・・良質な睡眠のための4つのポイント

 

速水さん曰く、睡眠の質を上げるには「入眠前の過ごし方も大切」なのだそう。そこで、いくつかポイントを教えてもらいました。

 

POINT1. 入浴で体を温める

 

体温と眠気には密接な関わりがあります。人は体温が下がるタイミングで眠気が高まるのですが、そのためには体温をしっかり上げておかないといけません。そのため、ぬるめのお湯にゆっくり浸かって体の中から温めることが大切。体を芯から温めることで放熱が進み、スムーズな入眠につながります。だいたい寝る2時間くらい前の入浴がおすすめですね」

 

POINT2. ストレッチをする

 

「眠る直前にジムへ行ったり、走ったりといった激しい運動は控えたほうがいいのですが、筋肉の緊張をほぐしてくれるストレッチは良質な睡眠に有効です。血行も良くなるほか、リラックスのためにも効果的。ぜひ取り入れてほしい習慣です」

 

POINT3. パジャマを着る

 

「最近は、部屋着をパジャマ替わりに着て寝ている方も多いと思います。女性の場合、夏場はキャミソールなど肌の露出がある物、冬場はモコモコとしたルームウェアだったりするかと思いますが、それだと汗を吸わなかったり、寝返りの妨げになってしまったりするので、綿などの天然素材でゆったりしたサイズのパジャマで寝るのが理想です。パジャマに着替えることで、自然と眠りに入るスイッチになるという効果も期待できます」

 

POINT4. 食事は就寝の2〜3時間前までに

また、夕食は就寝の2~3時間前までにとるのが理想と速水さん。しかし、残業などでやむをえず遅い時間になってしまう場合は、温かいスープやヨーグルト、バナナといった消化のいい物を食べると睡眠の妨げにならないそうです。

 

眠りの質を左右する、睡眠環境のポイント

 

入眠の準備を万全に整えるだけでなく、眠る環境も大切です。就寝時の環境にも4つのポイントがあるといいます。

 

POINT1. 寝る前は強い光(照明)を浴びない

 

人の脳は強い光を浴びると覚醒してしまうため、寝る直前まで布団の中でスマホを見たり、テレビを見たりするのは避けていただきたいです。寝る30分くらい前にはスマホやテレビから離れ、お部屋の照明も間接照明など、優しい光にしていただくといいと思います。

 

POINT2. 朝日をしっかり浴びる

また、朝起きたらカーテンを開けて太陽の光を浴びることも、すっきりとした目覚めにつながります。また、睡眠にはメラトニンというホルモンが不可欠なのですが、朝日を浴びることで、メラトニンの元となるセロトニンという物質が生成され、夜、メラトニンに変化して分泌されます。朝に光を浴びないと、実は夜眠りにくくなったりするんですよ

 

POINT3. 温度と湿度を一定に

 

寝室の温度と湿度は、快眠に大きな影響を与えます。室温は、冬は22℃、夏は25℃、湿度は50%程度に保たれているのが理想です。エアコンを使って上手にコントロールしていただきたいですが、エアコンの風が体に直接あたらないよう注意してください」

 

POINT4. 音楽や香りでリラックス

 

リラックスしやすい環境を作るために、音楽や香りを取り入れるのも効果的です。音楽は、激しい曲調や感情移入しやすい歌詞のあるものより、自然の音を取り入れたヒーリングミュージックがおすすめ。リラックスできるものを選びましょう。

 

香りは、眠る前はラベンダーやローズ、カモミール、オレンジスイートといったリラックス効果があるもの、起床時はレモンやグレープフルーツ、ペパーミント、ユーカリなどすっきりした香りを嗅いでいただくといいと思います」

 

できることから取り入れるのが、良い睡眠への近道

 

今回ご紹介した内容は、すべてを一度に変える必要はなく、どれかひとつを取り入れるだけでも睡眠の質の向上につながるはず。無理なく、自分に合った方法で、いい眠りへの準備を整えましょう。

 

後編では、スリープマスター・速水さんがおすすめする、より良い眠りを得るためのアイテムをご紹介します。

▶︎目覚めが劇的に変わる! 質の良い睡眠へと導くツールを見直そう<後編>

 

Text&取材:EDIST.+one編集部

 

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