EDIST. +one
昨年、EDIST.webマガジンリニューアルと共に突然スタートした当連載コラム・・・EDIST. CLOSET公式ブログ内で謎の人気を博した「41歳・アラフォー女子野原(バツイチ)」がフリーダムに日々の妄想を綴ります。
普段はOL営業のため不定期連載になりますが、今月も野原氏の妄想にお付き合いくださいませ。
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妄想一筋40年。
もうすっかり春ですね。かと思えば、夏のような日もあったり、何を着たら良いのか迷う日が多い今日この頃です。と、春っぽいことを書こうとしていますが、正直わたしは春が苦手です。
春が苦手な理由としては、
・春は肌の調子が悪くなる(冬の乾燥とは違う意味で)
・春だ、何か始めようよ、新しいスタートだよ! と浮かれている世の中の雰囲気が苦手
・春といえば、花粉症
暖かくなるのはとても嬉しいのですが、春はどうも不調が続くのです。
今回は、春の不調の一つ「花粉症」および、わたしの鼻にまつわる壮絶な闘いを振り返りたいと思います。
社会人1年目、とある化粧品でアレルギー反応が出てしまい病院へ行きました。顔中がとにかく痛痒く赤く腫れてしまったのですが、病院で点滴を打ってもらったらあっという間に治りました。その時初めてアレルギー血液検査を受けました。
細かい事は覚えていませんが検査結果のグラフが赤だらけで、「結構なアレルギー体質なんだな・・」 という事がわかりました。薄っすら覚えている項目が、ダニ・ハウスダスト・何かの虫の名前・スギ・ヒノキ・イネ科・ブタクサ・果物の名前、など。
一番ショックだったのが 「こんなにお米が好きなのにイネ科のアレルギー」 って事でした。 「もうお米を食べられなくなるのかも・・」 と落ち込んだ記憶があります。
しかしこの時、自分がただの鼻詰まりの鼻たれオンナではなく 「花粉症」 という病気なんだと判明したのです。
検査結果によると1年中何かしらに反応してる状態ですね。
ある日、耳鼻科で鼻のCTを撮ってもらった時に 「鼻の中の骨が大きく曲がっている」 と言われました。 「鼻で息、しづらくないですか?」 「これが普通だと思ってましたから」 みたいなやり取りの後、 「うちでは出来ないけど、手術という方法がありますよ・・・」 と囁かれ、その時わたしは決めました。
よし、手術を受けよう!
簡単に言うと、鼻の両穴を仕切る壁(軟骨や骨でできている)が左右どちらかに、もしくはS字状に強く曲がって空気の通り道を塞いでる状態。己の曲がった骨が己の鼻の穴を塞いでいるのです。これは結構ポピュラーな症状らしく、程度の差はあれど成長の過程で多少の曲がりは誰にでも起こり得るそうです。この曲がって飛び出ている部分の軟骨と骨を削っちゃおう! という手術なのです。
調べてみると、だいたい1週間くらいの入院が必要で、術後の経過や痛みなどの体験談を読めば読むほど怖くなってきたなか、 「日帰り手術OK!」 という病院を発見したのです。 「日帰りOK = 痛くない」 ってことでしょ?
そして、その病院のサイトの中でもうひとつ気になる手術を発見しました。
物騒なネーミングですが簡単に言うと、慢性鼻炎を引き起こす神経を切っちゃおう!という手術。
この時点でのわたしの誤算は、「慢性鼻炎が治る = 花粉症も完治」 という勝手な思い込みでした。
この2つの手術、両方とも全身麻酔だけど日帰り手術OK! という、とてもポップでカジュアルな感じ、そして保険がきく、おまけに高額医療費の対象なので自己負担が少なく済む、という嬉しい特典があったのです。
善は急げ! とばかりにその病院へ電話して予約を入れました。
手術前に、ちゃんとデメリットの説明もありました。
「手術後、まれに鼻の中で左右の穴がつながって音が鳴ったり、変な汁が垂れたりする事がある。でも、だいたい大丈夫です!」 うる覚えですがこんな感じの説明をされ、多少ビビるわたし。
そして、 「慢性鼻炎の完治は保証できません。なぜなら切った神経は生きているので成長するから・・・だって人間だもの・・・」 みたいな煙に巻かれたようなポエムのような説明を受けるも・・・もう引き下がれない、という気持ちでした。
全身麻酔なんて初めてだし、どんな感じなんだろうってドキドキだったけど、全身麻酔を満喫する間もなく気付いたら手術が終わっていました。そして、激痛・・・。想像を遥かに超える激痛。出産の痛みを 「鼻からスイカを出す感じ」 って言ったりするけど、コレがソレでは!? と思ったくらいです。まぁ骨削ってるからね・・・あまりの激痛で痛み止めも効かない。
そして鼻の奥の方(多分脳みそに達しているんじゃないか? くらいの奥の方)から鼻の穴の入り口にかけて大量のガーゼがパンパンに詰め込まれているらしく、もう顔自体が鼻になったような感じ。鼻呼吸は完全にシャットアウトされました。
付き添いの母親と一緒に家に帰ったけど、あまりの激痛の為ほとんど記憶がないです。
帰り際に、綿をビー玉くらいに丸めた「綿球」が大量に入った袋を渡されました。これを鼻の穴に自分で突っ込んで血を止めてください、と。見た目はフワフワの白い綿球ちゃんたちが、この後大量の血に染まっていくのです・・・おそろしや。
誰が日帰りを許したんだ・・・って、すべてを呪いたくなるほどの激痛。
息苦しくて夜も寝れず、寝ても口呼吸なので乾燥が激しすぎて痛くて起きてしまう。生まれて初めて 「のどぬ~る 濡れマスク」 を大人買い。ものが上手く飲み込めない。くしゃみが怖い(ガーゼが飛び出るんじゃないか? という恐怖)
一番苦しかったのは、鼻がパンパンでコアラみたいな自分の顔がおもしろいことでした。なんかいつも鼻から綿が出てるんですよ。笑いたいけど鼻がつまっているので上手く笑えない。そして続く激痛・・・
手術の翌々日から仕事へ行ったのですが、つらかったです。なんで休みにしなかったのか、って。
とにかく鼻から綿球が飛び出てるのでマスクが外せず、水を飲む時もマスクをしたままストローでささっと飲む。お昼もマスクをしたままウィダーinゼリーを飲む。トイレで隠れて綿球交換。人の目を避けるように忍の者のような生活を送りました。
そして1週間後、2回目の手術を迎えるのです。
しかしもうこの時点でわたしの心は完全に折れていました・・・
防衛に失敗して身も心もボロボロのボクサーのような心境のわたし。やるならやってくれ、とやけっぱちな気持ちでした。
1回目同様、気付いたら手術は終わっていました。
なぜか2回目の手術後に食事が出たのですが、そのメニューが 「カレー」。鼻に大量のガーゼを詰められ、匂いも味も分からない状態でのスパイスの効いたカレーは、単なる劇薬でしかありませんでした。
そしてまた大量のフワフワの綿球ちゃんをもらいましたが、もう慣れたもんです。翌々日から仕事にも頑張って行きました。
以下省略。
1週間後、ついに鼻に詰めているガーゼを抜く時がやってきたのです! この日が来るのを心の支えにずっと頑張って生きてきました。
さぁ、どうぞ!! と横たわるわたし。
ズルズルズルズル・・・引き出されるガーゼ・・・よくこんなに入ってたな。口から紐で繋がった国旗がどんどん出てくる手品ってありますよね? ホントにあんなイメージです。
「どんだけーーーーーーーー!」
IKKOだったらそう叫んでたはず。
しかしその後、鼻の中に流れ込んできた大量の新鮮な空気! なんだかよくわからないけど、もの凄く感動しました。2週間の苦しみが報われた瞬間。
「普通の人の鼻呼吸って、こんなんなの!?」ってびっくりしました。
そんな感動も束の間、医者の非情な一言。
「あ、ちょっと術後が良くないから、もう何日かガーゼ詰めさせてね」
そしてまたガーゼを突っ込まれ、どん底に突き落とされ・・・そこからわたしの記憶が残っていません。
鼻中隔湾曲症の手術をするなら、日帰り手術なんてハードボイルドな事はやめましょう。
仕事なんて行っちゃダメ。術後は死ぬほど痛い。夜は寝れない。なので、大人しく入院してケアしてもらいましょう。
※ただ、これは6年くらい前の話なので、今現在はもっと改良されて楽になっているかもしれません。
担当医曰く、「想像以上に鼻中隔が曲がっていて、これ以上削るのは危険と判断。鼻の強度にも影響が出そうなので止めました。」と。
強度は大事ですよね。結果的には、左穴は大成功で比較的快適になりました。右穴は残念ながら何も変わらず。逆に左穴が快適になったせいか余計に鼻詰まり感を強く感じます。そして左穴から常に水っぱなが出ます。
わたしは今でも花粉症です。
話はまったく変わりますが、EDIST. CLOSET オフィシャルブログの方で、Dセット 「知的ネイビースーツセット」の 着用レポを書きました。
153cm、小柄体型がスーツ(Sサイズ)を着たらどんな感じになるのか? を真面目に語っています。
小柄な方にサイズ感の参考にしていただけたら嬉しいです。こちらも是非よろしくお願いいたします!
と、最後に無理やり洋服ネタを突っ込んでみました。
どうかまた次回もお付き合いくださいませ。
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取材・文/EDIST. +one編集部
画像出典:EDIST. CLOSET
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